101H32

83歳の女性。かかりつけ医への定期受診時に、患者の異常行動を家族が訴えた。2か月前から夜間の徘徊が出現し、警察に数回保護されているという。60歳代から高血圧症で、降圧薬を内服していた。1年前から物忘れが目立っていた。日常生活は自立している。同居する家族は60歳の長女1人のみである。長女は介護に疲れ果て限界だともらし、焦燥感をつのらせている。
対応として適切なのはどれか。
慎重に経過を観察する。
患者を措置入院させる。
患者に鎮静薬を処方する。
長女に抗うつ薬を処方する。
老人短期入所施設を紹介する。

解答: e

101H32の解説

異常行動を家族より訴えられた83歳の女性。1年前から物忘れが目立ち、2か月前から夜間の徘徊が出現していることからは認知症が疑われる。日常生活は自立しているが、同居する長女は介護に疲れ果て限界だともらし、焦燥感をつのらせている。
a 長女は限界に達しており、猶予はないものと考えられる。
b・c 自傷他害のおそれはなく、鎮静や入院は不要である。
d 長女の抑うつ状態を改善することは問題の根本的解決にはならない。
e 正しい。家族の介護負担を軽減するため、老人短期入所施設を紹介する。

正答率:95%

テーマ:介護に負担を感じている家族への対応

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