101H46

62歳の男性。夕食後、突然吐血し搬入された。35歳時の交通外傷時に輸血を受けた。5年前に健康診断で肝障害を指摘された。意識は清明。顔面蒼白。脈拍100/分、整。血圧90/60mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。静脈路確保後に行った緊急上部消化管内視鏡検査の食道写真を別に示す。
処置として最も適切なのはどれか。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬投与
トロンビン液噴霧
アドレナリン局注
内視鏡的結紮術
肝動脈塞栓術

解答: d

101H46の解説

過去に輸血歴があり、5年前に肝障害を指摘されていることから、輸血によって肝炎ウイルスに感染したと考えられる。それに伴い、肝硬変→門脈圧亢進症→食道静脈瘤といった臨床経過を推測する。食道写真では数珠状の静脈瘤、および静脈瘤からの出血を認める。
a 胃十二指腸潰瘍に対する治療薬である。
b 活動性出血であり、トロンビン液噴霧では止血効果は不十分。
c 出血性胃潰瘍に対する治療である。
d 正しい。静脈瘤の治療法である。
e 肝細胞癌に対する治療法である。

正答率:89%

テーマ:食道静脈瘤破裂に対する処置

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