101G48

45歳の女性。3か月前からの全身倦怠感を主訴に来院した。食欲低下があり、体重も減ってきた。今朝から嘔気がある。月経は5年前から過少である。37歳時の第2子出産時に出血量が多かった。意識は清明。身長158cm、体重48kg。体温35.2℃。脈拍56/分、整。血圧92/56mmHg。眼瞼結膜は貧血様であるが、眼球結膜に黄染は認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。尿所見:尿蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球320万、Hb 10.2g/dL、Ht 32%、白血球6,800、血小板18万。血清生化学所見:空腹時血糖60mg/dL、HbA1c 4.3%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.8g/dL、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール140mg/dL、トリグリセリド100mg/dL、Na 134mEq/L、K 5.2mEq/L、Cl 92mEq/L、Ca 9.2mg/dL、P 3.0mg/dL、TSH 0.15μU/mL(基準0.2~4.0)、LH 0.5mIU/mL(基準1.8~7.6)、ACTH 5pg/mL(基準7~60)、FSH 2.5mIU/mL(基準5.2~14.4)、FT3 1.2pg/mL(基準2.5~4.5)、FT4 0.42ng/dL(基準0.8~2.2)、コルチゾール2.3μg/dL(基準5.2~12.6)。
対応として適切なのはどれか。2つ選べ
水分制限
鉄剤投与
GnRH投与
甲状腺ホルモン投与
副腎皮質ステロイド薬投与

解答: d,e

101G48の解説

45歳女性の全身倦怠感、食欲低下、体重減少、嘔気。45歳とはいえ、一応妊娠も考えておきたい。ただし、月経は5年前から過少とのことで可能性としては低そうだ。「37歳時の第2子出産時に出血量が多かった」という記載からSheehan症候群を想起しよう。TSH, ACTH, FSHといった下垂体前葉由来のホルモンが低下している。
a 心因性多飲やADH不適合分泌症候群〈SIADH〉の治療。
b 鉄欠乏性貧血の治療。本患者のMCVは100であり、小球性とはなっていない。貧血は甲状腺機能低下症によるものであろう。
c GnRHは視床下部ホルモン。視床下部は正常であるため、補う意味がない。
d 正しい。甲状腺機能低下症に対して有効。
e 正しい。副腎皮質機能低下に対して有効。
※複雑に考えず、足りていないものを補えばよい。

正答率:89%

テーマ:Sheehan症候群への対応

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