101A56

21歳の男性。発熱と強い咳嗽とを主訴に来院した。生来健康であったが、1週前から出現した症状が近医での投薬にもかかわらず持続している。喀痰は少ない。既往歴に特記すべきことはないが、家族に同様の症状を示すものがいる。意識は清明。身長180cm、体重70kg。体温39.0℃。脈拍64/分、整。血圧128/68mmHg。心雑音はない。左背部に軽度のcoarse cracklesを聴取する。尿所見:蛋白(−)、糖(−)、潜血(−)。血液所見:赤沈26mm/1時間、赤血球510万、Hb13.4g/dL、白血球8,900、血小板22万。血清生化学所見:AST 42U/L、ALT 35U/L。CRP 6.8mg/dL。胸部エックス線写真(A)と胸部単純CT(B)とを別に示す。
抗菌薬として適切なのはどれか。2つ選べ
セフェム系
ペニシリン系
マクロライド系
テトラサイクリン系
アミノグリコシド系

解答: c,d

101A56の解説

21歳男性が発熱と咳嗽とを主訴に来院した。胸部エックス線写真では左中肺野にすりガラス影を、胸部単純CTでは同部位に浸潤影を認める。生来健康の若者であること、家族内発症であることから市中肺炎を疑う。白血球の上昇は軽度であり、非定型肺炎を考える。
a・b 肺炎球菌性肺炎など定型肺炎に主に使用する。
c・d 正しい。非定型肺炎の中でも、病歴からマイコプラズマ肺炎を疑うため、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗菌薬で治療する。
e アミノグリコシド系はグラム陰性桿菌に使用する。

正答率:69%

テーマ:マイコプラズマ肺炎に有効な抗菌薬

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