100F48

24歳の女性。発熱、頭痛および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。一昨日の夜から高熱、強い頭痛および嘔吐が出現し、背部痛を伴っている。身長156cm、体重51kg。体温38.6℃。呼吸数22/分。脈拍112/分、整。血圧80/56mmHg。胸部に異常を認めない。項部硬直とKernig徴候とを認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)。脳脊髄液所見:外観混濁、圧240mmH2O(基準70~170)、細胞数2,560/μL(基準0~2)(多核球95%)、蛋白500mg/dL(基準15~45)、糖15mg/dL(基準50~75)。血液所見:赤血球420万、Hb 13.2g/dL、Ht 42%、白血球23,000。
推定される病原体はどれか。
結核菌
髄膜炎菌
クリプトコッカス
サイトメガロウイルス
エコー〈ECHO〉ウイルス

解答: b

100F48の解説

若年女性の発熱、頭痛および嘔吐。項部硬直とKernig徴候とを認めており、髄膜炎を考えるのは容易であろう。脳脊髄液所見にて、多核球95%の細胞増加がみられていることから細菌性髄膜炎を考える。
a 結核菌も厳密には細菌に分類されるのであるが、結核性髄膜炎では単核球優位の細胞増加をみる。
b 正しい。選択肢の中で唯一、多核球95%の細胞増加がみられうる原因菌である。
c〜e これらもすべて、単核球優位の細胞増加をみる。

正答率:95%

テーマ:髄膜炎の原因病原体

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