100C4

次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
32歳の1回経産婦。妊娠30週に少量の性器出血と発熱とを主訴に来院した。
月経歴:初経14歳。周期は28日型、整。
妊娠・分娩歴:30歳時、妊娠32週で1,800gの男児を早産した。
現病歴:6か月前、無月経を主訴に受診し、双胎妊娠と診断された。この時の経腟超音波写真(A)と妊娠22週妊婦健康診査時の経腟超音波検査による子宮頸管写真(B)とを別に示す。その後も定期的に妊婦健康診査を受けており、胎児の発育は両児とも順調で、母体の異常を指摘されたこともない。妊娠29週で定期健康診査を受けたが、異常を指摘されなかった。昨夜から軽い不規則な子宮収縮を感じていたが放置していた。
現 症:意識は清明。身長158cm、体重60kg。体温38.1℃。呼吸数16/分。脈拍92/分、整。血圧120/80mmHg。顔貌正常。胸部に異常はない。下腿に浮腫はない。子宮底長30cm。Leopold触診で第1児は頭位、第2児は骨盤位。両児とも胎動は活発である。腟鏡診で少量の出血がみられる。内診で外子宮口は閉鎖している。この時の経腟超音波検査による子宮頸管写真(C)を別に示す。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球378万、Hb 11.1g/dL、Ht 33%、白血球18,000、血小板32万。CRP 7.0mg/dL。
この双胎妊娠で正しいのはどれか。
無絨毛膜1羊膜
1絨毛膜1羊膜
1絨毛膜2羊膜
2絨毛膜1羊膜
2絨毛膜2羊膜

解答: e

100C4の解説

妊娠30週であり、少量の性器出血と発熱とをきたしている32歳の1回経産婦である。とを主訴に来院した。Aでは厚い絨毛壁により隔てられた2つの胎嚢を認め、2絨毛膜2羊膜双胎と分かる。Bでは子宮頸管長も正常であり、内子宮口も開大していない。CではBと比して子宮口の開大を認め、昨夜から軽い不規則な子宮収縮を感じており、切迫早産の徴候である。白血球18,000、CRP 7.0mg/dlであり、絨毛膜羊膜炎による切迫早産をきたしていると判断出来る。
a・b・d 胎嚢は2つ認められるため、2羊膜である。
c 厚い隔壁が確認できるため、2絨毛膜である。
e 正しい。上記の通り。

正答率:81%

テーマ:【長文1/3】双胎妊娠の分類

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