SIADHの治療でフロセミドを用いる理由

お世話になっております。
SIADHの治療法の一つに、フロセミド+3%食塩水があります。
なぜ利尿薬としてフロセミドを用いるのかが疑問です。
自分なりに調べたところ、フロセミドでは血漿浸透圧より低張な尿が出ることで血中電解質濃度を上げるとありました。
他の利尿薬では低張な尿とはならないのでしょうか。
例えば、サイアザイド系はどうでしょうか。スルファ剤へのアレルギーなどを気にしてのことなのでしょうか。

回答1件

  •  フロセミドはループ利尿薬なので、髄質間質の浸透圧をあげるのに役立つヘンレ上行脚のNKCC2を阻害するため間質の浸透圧を下げる働きがあります。従って尿の濃縮ができなくなり自由水も排泄されるため尿は低張になります。(ヘンレ上行脚は水の透過性はほとんどない。)
     サイアザイドはNaCl共輸送体(NCC)を阻害するので純粋に電解質が排泄されやすくなり水利尿は起こりません。むしろ自由水が体に溜まって低ナトリウム血症になりやすくなります。
     ここらの内容は考えて行こうとすると腎生理学の知識がフルに必要なので尿濃縮の機構だけ教科書で復習してみた方が良いかもしれません。

コメントを投稿する

ログインするとコメントを投稿することができます。

  • 関連トピック

    なし