111H15

絞扼性イレウスの原因となりうるのはどれか。

急性膵炎
急性虫垂炎
潰瘍性大腸炎
鼠径ヘルニア
下腸間膜動脈血栓症

解答: d

111H15の解説

「絞扼」には「しめつける」という意味がある。腸が器質的に捻れてしまい、これにより消化管の食物運搬能が低下した状態を絞扼性イレウスと呼ぶ。
a 急性膵炎の重症例では周囲の腸管に炎症が波及し、麻痺性イレウスとなる。
b 急性虫垂炎では炎症が周囲に波及し、麻痺性イレウスとなる。
c 潰瘍性大腸炎〈UC〉は中毒性巨大結腸症を合併することがある。この病態は麻痺性イレウスだ。またUCでは寛解、再燃を繰り返すことで狭窄または閉塞し機械的な腸閉塞をきたすこともある。
d 正しい。鼠径ヘルニアが嵌頓し絞扼性イレウスとなりうる。
e 虚血によって腸管通過障害や壊死をきたす。これにより麻痺性イレウスが出現する。

正答率:78%

テーマ:絞扼性腸閉塞(イレウス)の原因となる病態

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