111H10

ａ　アトロピンには副交感神経を抑制して脈を早める作用があるも、血圧上昇効果は乏しい。
ｂ・ｃ　これらの薬剤は心収縮力を増加させたり、頻脈にしたりする。敗血症性ショックでは頻脈となっていることが多いため、使いにくい。また、末梢血管の拡張により静脈還流が滞っているのが敗血症性ショックの病態であるため、血が無い状態で心収縮力を増加させても効果に乏しい。
ｄ　ドパミンにはβ作用に加え、α作用もあるため、敗血症性ショックに使うこともある（See 102E43）。が、今回は第一選択が問われているため、ｅに正答をゆずる。
ｅ　正しい。ノルアドレナリンは末梢血管を収縮させ、静脈還流を増大させることで昇圧に働く。敗血症性ショックにうってつけだ。