111F10

心拍数と脈拍数が一致しにくいのはどれか。

心房細動
心房頻拍
I度房室ブロック
完全房室ブロック
4:1伝導の心房粗動

解答: a

111F10の解説

a 正しい。心房細動にて例えば心房は300回/分以上脈を打っていても、房室結節での不応期により実際に心室まで伝導されるのはその一部で100~150/分程度で「不整」となる。不整な脈では1回拍出量が十分でないため脈拍が触知できないことがある。これゆえ心拍数と脈拍数とが一致しにくい。
 ※よく患者が「脈が触れない、徐脈だ!」と訴えてくることがある。その場合、心房細動が原因だったりすることも多い。
 ※看護師が記録するいわゆる温度板(バイタルを記録する経過表)の脈拍も心拍数と一致していないことがある。
b 心房頻拍は規則的な頻脈であり脈拍は触知できることが多いのでaよりは一致しやすい。
c I度房室ブロックはPR間隔の延長であり、一致する。
d 完全房室ブロックではP波とQRS波が独立している。有効は拍出が得られないと一致しないこともなくはないが、aよりは一致する。
e 心房粗動は規則正しい上室性の頻拍である。4:1伝導であれば4回に1回は伝わる、すなわち75回/分程度であり、1回拍出量は保たれるため一致しやすい。

正答率:50%

テーマ:心拍数と脈拍数が一致しにくい不整脈

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