111E45

34歳の初産婦。妊娠39週5日に破水感を主訴に来院した。これまでの妊娠経過に異常はなかった。午前7時に破水感を自覚したため午前8時に受診した。内診所見で、子宮口は3cm開大、卵膜を触知せず、児頭下降度はSP-1cmである。膣内に貯留した羊水に混濁を認めない。入院後、午前9時に陣痛が発来した。経過のパルトグラム(A)と午後4時時点の胎児心拍数陣痛図(B)とを別に示す。

午後4時時点での適切な対応はどれか。

経過観察
鉗子分娩
帝王切開
β2刺激薬投与
オキシトシン投与

解答: a

111E45の解説

パルトグラム(A)では陣痛、子宮口開大、児の降下どれをとっても正常だ。胎児心拍数陣痛図(B)でも一過性頻脈を認めており、陣痛周期も正常。午後4時時点での分娩経過は順調なようだ。
a 正しい。順調な経過がみられているため、経過観察でよい。
b・c 特にこれらの処置による急速遂娩が必要な状況とは思えない。
d 子宮収縮抑制薬。過強陣痛や切迫早産の際に用いるが、本症例では当てはまらない。
e 陣痛促進薬。微弱陣痛の際に用いるが、本症例では当てはまらない。

正答率:90%

テーマ:正常分娩への対応

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