111D56

78歳の男性。左眼の眼痛と視力低下とを主訴に来院した。3日前に日帰りで左眼の白内障手術を自宅近くの眼科診療所で受けた。2日前の手術翌日の受診時、視力は左0.8(1.2×−1.0D)と術後経過は良好で、手術後に処方された点眼を続けるように言われたが、その日の夜から左眼の霧視を自覚するようになった。昨日から左眼痛も出現したため、手術を受けた診療所から紹介されて受診した。左眼の前眼部写真を別に示す。

適切な治療はどれか。2つ選べ

縮瞳薬点眼
抗菌薬点滴静注
ステロイドパルス療法
周辺虹彩切除術
硝子体手術

解答: b,e

111D56の解説

3日前に日帰りで白内障手術を受けたという高齢男性。画像では前房蓄膿、角膜混濁、結膜の出血がみられる。白内障術後に細菌感染を生じたものと考えられる。術後眼内炎の診断。
a・d 緑内障に有効。
b 正しい。細菌感染に対して抗菌薬の点滴静注が有効。
c ステロイドは細菌感染を増悪させるため望ましくない。
e 正しい。深部への炎症波及に対して硝子体手術を行う。

正答率:12%

テーマ:白内障術後の眼内炎への対応

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