110I79

45歳の男性。多発関節痛、皮疹および右眼の霧視を主訴に来院した。数年前から口腔内に有痛性の潰瘍が繰り返し出現した。1週前から多発関節痛と両側の下肢の皮疹とが出現した。3日前から右眼の霧視を自覚したため受診した。意識は清明。体温37.6℃。脈拍84/分、整。血圧128/82mmHg。右眼に結膜充血と前房蓄膿とを認める。両側の肩関節と膝関節とに圧痛を認める。陰嚢に潰瘍を認める。血液所見:赤血球452万、Hb 13.2g/dL、Ht 40%、白血球10,800(桿状核好中球12%、分葉核好中球58%、好酸球5%、好塩基球1%、単球3%、リンパ球21%)、血小板21万。CRP 5.8mg/dL。左下肢屈側の写真を別に示す。
この患者でみられる可能性が高いのはどれか。3つ選べ
耳下腺腫脹
針反応陽性
血栓性静脈炎
HLA-B51陽性
両側肺門リンパ節腫脹

解答: b,c,d

110I79の解説

口腔内有痛性潰瘍、霧視・結膜充血・前房蓄膿といった眼症状、結節性紅斑(画像より)、陰部潰瘍、という4徴がすべて提示されておりBehçet病の診断は容易。
a Sjögren症候群やIgG4関連疾患でみられる。
b〜d 正しい。Behçet病でみられる。
e サルコイドーシスでみられる。

正答率:96%

テーマ:Behcet病の症候

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