110I64

21歳の初妊婦。妊娠37週の妊婦健康診査のため来院した。妊娠12週の妊婦初期検査でHCV抗体陽性と判定された。その後に行われた肝機能検査は正常で、リアルタイムPCR法によるHCV-RNA定量検査では「検出せず」と判定された。妊娠36週までの妊娠経過に異常を認めない。
分娩前の説明として正しいのはどれか。
「お産後は母体の再検査が必要です」
「必ずしも帝王切開の必要はありません」
「生まれた赤ちゃんは個室に隔離します」
「生まれた赤ちゃんは人工乳で哺育しましょう」
「生まれた赤ちゃんにはインターフェロン投与が行われます」

解答: b

110I64の解説

HCV抗体陽性であるも、リアルタイムPCR法ではHCV-RNAが検出されていない。C型肝炎ウイルスに既感染なだけで、キャリアではないと考えられる。肝機能検査が正常という点も矛盾しない。
a 既感染なだけなので、産後も再検査は不要。
b 正しい。経膣分娩が可能である。
c そもそもC型肝炎は空気感染しないため、個室隔離は意味をなさない。
d そもそもC型肝炎は母乳感染しないため、人工乳哺育は意味をなさない。
e 万が一感染があったとしても、インターフェロン投与を行うのは3歳以降である。

正答率:67%

テーマ:HCV抗体陽性妊婦への分娩前の説明

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