110I41

15歳の男子。右肘関節痛を主訴に来院した。8歳から野球のリトルリーグに所属し投球練習を毎日行ってきた。6か月前から投球時に右肘が痛むようになってきた。症状が改善しないため受診した。身長168cm、体重65kg。右肘関節外側に軽度の腫脹と圧痛とを認める。右肘関節の関節可動域は、屈曲110°、伸展-20°である。右肘関節エックス線写真正面像(A)と右肘関節CT(B)とを別に示す。
優先すべき対応はどれか。
投球制限
可動域訓練
抗菌薬投与
ヒアルロン酸関節内注射
副腎皮質ステロイド投与

解答: a

110I41の解説

8歳から投球練習を毎日行っている15歳の男子。A, Bでは肘関節に損傷がみられ、遊離体(関節ネズミと呼ばれる)が出現している。これにより、関節可動域が制限されているのであろう。離断性骨軟骨炎の診断。
a 正しい。投球制限により保存的に経過をみる。
b 肘関節が障害されており、可動域訓練は病態を悪化させる危険がある。
c 細菌感染ではないため無効。
d 変形性関節症に有効。
e 抗炎症作用はあるも、本疾患への有効性は証明されていない。

正答率:98%

テーマ:離断性骨軟骨炎に優先すべき対応

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