110G52

39歳の男性。右眼の視力低下を主訴に来院した。3か月前から右眼の見にくさを自覚していた。2週前、更に視力低下をきたしたため心配になって受診した。28歳のとき、高血糖を指摘されたが、現在まで医療機関を受診していなかった。視力は右0.1(0.3×−3D)、左0.2(1.2×−2D)。血圧130/90mmHg。血液所見:赤血球460万、Hb 12.9g/dL、Ht 42%、白血球7,300、血小板21万。HbA1c 8.5%(基準4.6〜6.2)。眼底検査で両眼の網膜出血と白斑とを認めたため行った検査の様子を別に示す。
認められる可能性が高いのはどれか。
網膜血管腫
網膜無灌流領域
視神経乳頭浮腫
脈絡膜新生血管
桜実紅斑〈cherry red spot〉

解答: b

110G52の解説

11年前に高血糖を指摘されており、糖尿病性網膜症を疑う。HbA1cの値からもコントロール不良であることが見て取れる。画像で提示されている検査は蛍光眼底造影である。糖尿病性網膜症で予想される所見を選べばよい。
a von Hippel-Lindau病でみられる。
b 正しい。糖尿病性網膜症でみられる。
c 視神経炎や頭蓋内圧亢進でみられる。
d 加齢黄斑変性症でみられる。糖尿病性網膜症では網膜の新生血管をみるため、ひっかからないように。
e 網膜中心動脈閉塞症や一部の代謝疾患でみられる。

正答率:52%

テーマ:糖尿病網膜症で認められる眼底所見

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