110D59

60歳の女性。1回経妊1回経産婦。性器出血を主訴に来院した。50歳で閉経。1年前から時々性器出血があった。身長154cm、体重64kg。子宮は手拳大で両側付属器は触知しない。経膣超音波検査で子宮内膜の肥厚を認め手術を行うこととした。子宮内膜生検のH-E染色標本(A、B)を別に示す。
この患者の術前検査として適切なのはどれか。3つ選べ
HbA1c測定
骨盤部MRI
腹部造影CT
骨シンチグラフィ
ヒトパピローマウイルス〈HPV〉検査

解答: a,b,c

110D59の解説

閉経後の高齢女性の性器出血。病理画像では異型細胞と腺管構造とが認められる。子宮体癌の診断。
a 正しい。子宮体癌の背景には糖尿病があることも多く、糖尿病があれば術前後の血糖コントロールや創傷管理に難渋することがある。周術期管理のため血糖コントロールは術前に調べておきたい。
b・c 正しい。腫瘍の広がりを調べる。
d 術前検査として骨シンチグラフィを全例に行う、というのはやりすぎ。b・cで広範な広がりがみられたケースで行う。
e HPVは子宮頸癌と関係が深い。

正答率:35%

テーマ:子宮体癌の術前検査

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