110D53

5か月の乳児。BCG接種部位が赤く腫れてきたため母親に連れられて来院した。BCG接種後2日目に接種部位が赤く腫れてきたことに気付き、日ごとに増悪したため接種後5日目に受診した。これまで成長や発達に異常を指摘されたことはない。来院時、左上腕部の接種部位に発赤と腫脹とを認め、一部膿疱様になっている。身体所見に異常を認めない。
まず行うのはどれか。
経過観察
CRP測定
ツベルクリン反応
イソニアジド内服
膿汁の抗酸菌染色

解答: c

110D53の解説

BCG接種後の発赤は早くても1週後からみられ始めるべきである。それが2日目からみられた、ということは既感染を考えたい。コッホ現象である。
a 家庭内での結核感染があるとすれば、早期に診断をつけ拡散防止を図るべきであり、経過観察はできない。
b 非特異的な炎症反応であり、無意味。
c 正しい。ツベルクリン反応にて結核既感染を調べる。
d 結核感染の診断後に行う。
e BCGは生ワクチンであり、コッホ現象と関係なく、抗酸菌染色は陽性となる可能性がある。

正答率:43%

テーマ:コッホ現象でまず行うべきこと

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