110D29

20歳の男性。持続する前胸部痛を主訴に来院した。2か月前から前胸部痛があった。自宅近くの診療所を受診したところ、胸部異常陰影を指摘されたため紹介されて受診した。身長175cm、体重62kg。体温36.3℃。脈拍60/分、整。血圧106/78mmHg。呼吸数14/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。12誘導心電図に異常を認めない。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
血液検査で有用性が低いのはどれか。
hCG
AFP
可溶性IL-2受容体
抗アセチルコリン受容体抗体
アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉

解答: e

110D29の解説

画像Aにて縦隔の拡大を、画像Bにて前縦隔腫瘍を疑わせる陰影がみられる。これらから考えられる腫瘍とそれにより上昇するマーカーを問う超頻出問題である。
a・b 胚細胞腫瘍にて上昇しうる。
c 悪性リンパ腫にて上昇しうる。
d 重症筋無力症〈MG〉にて上昇しうる。MGは胸腺腫に由来することが多い。
e 誤り。サルコイドーシスにて上昇しうるも、その場合は両側肺門リンパ節腫脹〈BHL〉が出現するはずである。

正答率:80%

テーマ:前縦隔腫瘍の血液検査で有用性の低いもの

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