110D20

23歳の初妊婦。発熱を主訴に来院した。現在、妊娠15週。3日前から下腹部の違和感と排尿時痛とを認め、昨日から38.4℃の発熱が出現した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温38.8℃。脈拍100/分、整。血圧118/68mmHg。呼吸数20/分。右肋骨脊柱角に叩打痛を認める。尿Gram染色でGram陰性桿菌を認めた。
投与すべき抗菌薬はどれか。
セフェム系
マクロライド系
ニューキノロン系
テトラサイクリン系
アミノグリコシド系

解答: a

110D20の解説

妊娠15週の腎盂腎炎。Gram陰性桿菌が検出されており、大腸菌感染が考えやすい。
a 正しい。大腸菌への感受性がある抗菌薬である。妊婦にも使用可能。
b 妊婦に使用可能な抗菌薬ではあるも、大腸菌への感受性が低い。
c ニューキノロン系抗菌薬は催奇形性が言われており、妊婦に安全に使用できるものではない。
d テトラサイクリン系抗菌薬は歯牙の黄染の副作用があり、妊婦には使用できない。
e アミノグリコシド系抗菌薬は聴神経障害の副作用があり、妊婦には使用できない。

正答率:77%

テーマ:妊婦の腎盂腎炎

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