110C21

62歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。1か月前に労作時呼吸困難が出現し増強してきたため受診した。喫煙は30本/日を40年間。体温36.4℃。脈拍 104/分、整。血圧132/86 mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 94 %(room air)。呼吸時に胸郭の動きに左右差を認める。心音に異常を認めず、呼吸音は左肺で減弱している。左胸部の打診は濁音を呈している。
考えられるのはどれか。
気胸
肺炎
肺気腫
無気肺
肺塞栓

解答: d

110C21の解説

情報量が少なく、患者の背景については定かでないが、与えられた情報から選択肢を1つ1つ吟味していく観点から良問といえる。
a 気胸であれば打診にて鼓音となる。
b 肺炎であれば、発熱をみる。
c 長期の喫煙歴があるも、肺気腫であれば打診にて鼓音となる。
d 正しい。呼吸音の減弱や打診での濁音は無気肺に矛盾しない。
e 肺塞栓では呼吸音、打診は正常。また主訴として呼吸困難に加え、胸痛を訴える可能性が高い。

正答率:87%

テーマ:無気肺の診断

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