110A31

17歳の女子。排便時の肛門部痛と出血とを主訴に来院した。中学生の頃から便秘がちであり、日頃から硬便であった。今朝3日ぶりの排便時に肛門部に強い疼痛を自覚し、排便後肛門を拭いた紙に鮮血が付着した。身長157cm、体重54kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧132/68mmHg。呼吸数20/分。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肛門周囲に異常を認めない。直腸指診で痛みを訴えるが腫瘤は触知しない。
最も考えられるのはどれか。
裂肛
内痔核
直腸脱
虚血性大腸炎
肛門周囲膿瘍

解答: a

110A31の解説

排便時の肛門部疼痛であり、鮮血が付着していることからも裂肛が考えやすい。便秘や硬便はリスクとなる。
a 正しい。上記の通り。
b 内痔核は嵌頓しないかぎり痛くない。
c 直腸脱も痛くない。
d 痛みは左下腹部にみられることが多い。
e 発熱などの炎症所見をみることが多い。

正答率:86%

テーマ:裂肛の診断

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