109F16

56歳の男性。褥瘡の治療のため入院中である。38歳時に交通事故で脊髄を損傷し完全対麻痺となり、車椅子の生活である。自分で車を運転し営業職に就いている。3か月前から褥瘡に対し外来治療を継続していたが、悪化したため手術目的で入院した。術前に、手術の概要と術後1週はベッド上安静が必要であることを説明したところ、ベッド上安静になると筋力が低下し車に乗れなくなるので困るといって術後の安静を拒否した。
患者の心理的状態に配慮した対応はどれか。
強制退院とする。
車の運転は可能であると保証する。
車の運転をあきらめるよう説得する。
現在の生活状況について詳しく話を聞く。
褥瘡感染から敗血症になった事例を説明する。

解答: d

109F16の解説

脊髄損傷による完全対麻痺で車椅子生活をしている壮年男性が褥瘡手術後の筋力低下を心配している。設問の指示通り、心理的状態に配慮した対応を選べばよい。
a 褥瘡は悪化しており、退院させてしまってはeで述べられているように生命の危機に瀕する可能性もある。
b 根拠がない保証はすべきでない。
c 車の運転をあきらめねばならないほど筋力が低下するとも言い切れない。
d 正しい。最も無難な選択肢である。
e 脅してはならない。

正答率:97%

テーマ:心理的状況に配慮した対応

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