109A23

22歳の女性。不眠と、まとまらない言動とを心配した家族に伴われて来院した。3年前に母親を亡くした後に、まとまらない言動を示し、約1か月の入院加療で完全寛解に至り仕事に復帰した。その後、通院加療を受けていたが、1年前から通院を中断していた。10日前から友人と海外旅行に行ったが、不眠が続き何かにおびえているような態度を示すようになった。昨日、帰国後もおびえた様子で眠らず、とりとめのないことを呟き、急に攻撃的になったため受診した。診察時、質問に返答することはなく視線を合わせず黙り込んだかと思うと「今、真理をつかむために神と話し合っている。邪魔するな」と興奮状態となった。神経学的所見、血液所見、血液生化学所見、脳波所見および頭部単純CTに異常を認めない。
治療薬として最も適切なのはどれか。
ジアゼパム
バルプロ酸
パロキセチン
炭酸リチウム
リスペリドン

解答: e

109A23の解説

a 抗不安薬・抗てんかん薬である。
b 抗てんかん薬である。気分安定薬として双極性障害にも有効。
c 選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉である。抗うつ薬。
d 気分安定薬。躁病に有効。
e 正しい。非定型抗精神病薬であり、統合失調症に有効。

正答率:85%

テーマ:統合失調症の治療薬

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