108I61

65歳の男性。左内眼角部の結節を主訴に来院した。3年前から左内眼角部に小結節が出現し、徐々に増大した。初診時、左内眼角部に直径1cm、高さ2mmの結節がみられた。頸部リンパ節は触知しない。結節を辺縁から5mm離して切除した。内眼角部の写真(A)、ダーモスコピーの写真(B)及び摘出組織のH-E染色標本(C)を別に示す。病理学的に切除断端に病変は認められなかった。
切除後の対応として適切なのはどれか。
温熱療法
拡大切除
経過観察
電子線照射
抗癌化学療法

解答: c

108I61の解説

結節は徐々に増大しており、悪性腫瘍も視野に入れて精査すべき。画像Aでは内眼角部の結節がみられ、画像Bでは血管樹枝状が伸び、右下部分に黒色の部分が存在する。画像Cでは腫瘍細胞と思われる異型細胞の増生がみられる。基底細胞癌が考えやすい。頸部リンパ節は触知しないため、転移はしていない。
a 温熱療法は基底細胞癌に無効。
c 正しい。「病理学的に切除断端に病変は認められなかった」ということは全て切除しきれた、ということ。ゆえに治療も完了しており、あとは経過観察でよい。
b・d・e cに示したように、これ以上の治療は必要ない

正答率:71%

テーマ:基底細胞癌切除後の対応

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