108I35

肺動脈絞扼術が適応となる疾患はどれか。2つ選べ
Fallot四徴症
動脈管開存症
心房中隔欠損症
完全大血管転位症
心内膜床欠損症〈房室中隔欠損〉

解答: d,e

108I35の解説

肺動脈を縛ってしまう術式であるため、肺血流が増加して困ってしまう疾患を選択すればよい。類題としてBlalock-Taussig術が適応となる疾患を問うパターンも101F25で出題されている。この場合は逆に肺血流が低下している疾患を選ぶこととなる。
a Fallot四徴症では肺動脈狭窄をみるため、逆効果。むしろBlalock-Taussig術により肺血流を増やす。
b 動脈管開存症はインドメタシンによる閉鎖や結紮・コイル塞栓が有効。
c 心房中隔欠損症も微妙に肺血流は増加するが、欠損孔のパッチ閉鎖の方が好成績を収めている。
d 正しい。完全大血管転移症〈TGA〉では本来大循環に注ぐはずの血流が肺へ向かうため、肺血流が増加している。
e 正しい。心内膜床欠損症〈ECD〉〈房室中隔欠損〉では心房中隔欠損症〈ASD〉と心室中隔欠損症〈VSD〉をともに合併するため、肺血流が増加している。

正答率:51%

テーマ:肺動脈絞扼術〈PA banding〉が適応となる先天性心疾患

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