108I24

急速進行性糸球体腎炎を呈した患者の腎生検のPAS染色標本(A)と蛍光抗体IgG染色標本(B)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
ANCA関連血管炎
IgG4関連疾患
急性間質性腎炎
血栓性血小板減少性紫斑病
全身性エリテマトーデス〈SLE〉

解答: e

108I24の解説

画像Aでは左の糸球体に半月体形成を、右の糸球体にwire loop lesionを認める。画像Bでは基底膜に沿ったIgG沈着を認める。ループスが考えやすい。ループス腎炎では非常に多彩な所見がみられ、診断に難渋することも多い。
a ANCA関連血管炎の一部は半月体形成をみるが、IgG沈着はみられない。
b IgG4関連疾患における腎障害は間質が主座となる。本症例のように糸球体に沿った障害はみられない。
c 急性間質性腎炎も間質が病変の主体となる。
d 血栓性血小板減少性紫斑病〈TTP〉でも腎障害はみられるが、腎生検ではフィブリノゲンの沈着がみられる。IgG沈着はない。
e 正しい。上記の通り。

正答率:56%

テーマ:腎生検PAS染色標本から行うループス腎炎の診断

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