108G59

81歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。自宅の玄関の前に座り込んでいるのを隣人が見つけて病院に連れてきた。意識は清明。痩せて四肢の筋力低下が著しい以外は身体診察上特に異常は認めなかった。自力で伝い歩きができるものの歩行は不安定である。半年前に妻を亡くしてから外出することがなくなり、自宅で寝たり起きたりの生活をしていたという。食事は業者の配食サービスを利用していた。身体障害者手帳は持っておらず、要介護認定を受けたことはない。子供が一人遠方で暮らしているが連絡がとれない。診療と並行して、今後の生活支援の必要性について患者と相談した。
生活支援を受けるための連絡先として適切なのはどれか。2つ選べ
特定機能病院
地方衛生研究所
居宅介護支援事業所
地域活動支援センター
地域包括支援センター

解答: c,e

108G59の解説

歩行障害のある81歳男性が生活支援を受けるための連絡先を選ぶ問題であり、選択肢にある施設の役割を問う、実質的な一般問題である。
a 特定機能病院は高度な医療を提供する施設。「身体診察上特に異常は認めなかった」とあるため、不適切。
b 地方衛生研究所は文字通り、地域における公衆衛生の調査・研究を行う。高齢者の生活支援とは関係ない。
c 正しい。居宅介護支援事業所では介護全般に関する支援を行っており、生活支援もその1つに含まれる。
d 地域活動支援センターは障害によって働けない者の日中の活動をサポートしている。高齢者の生活支援とは関係ない。
e 正しい。地域包括支援センターは地域の高齢者を総合的に支援する施設であり、連絡先として適切である。

正答率:79%

テーマ:高齢者が生活支援を受けるための連絡先

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