108G58

76歳の男性。悪心を主訴に来院した。6か月前に胃癌の診断で胃全摘術を受け、3か月前に肝転移と腹膜転移と診断された。その後、心窩部と下腹部とに鈍痛が出現し、非ステロイド性抗炎症薬の内服にて小康状態が得られた。1週前に心窩部の鈍痛が増強したため塩酸モルヒネの内服を開始した。症状の改善は得られたが、昨夜から悪心をきたしたため受診した。脈拍96/分。血圧126/86mmHg。呼吸数14/分。SpO2 98%(room air)。
疼痛緩和治療を継続するために、患者に確認すべき症状はどれか。
興奮
頭痛
発熱
皮疹
便秘

解答: e

108G58の解説

多発転移がある胃癌患者のターミナルケア。モルヒネの内服を開始したところ、悪心が出現しており、副作用と考えられる。その他に生じうる副作用を考えて問診を行えばよい。
a 興奮とは逆に活動性の低下がみられる。
b モルヒネには鎮痛作用があるため、頭痛は軽減される。
c・d モルヒネの副作用として発熱や皮疹は知られていない。
e 正しい。便秘の副作用は多い。101B101でも悪心と便秘の2つを選ばせている。

正答率:96%

テーマ:モルヒネによる疼痛緩和治療を継続するために確認すべき症状

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし