108D50

生後8日の新生児。哺乳量の低下と発熱とを主訴に母親に連れられて来院した。3,000gにて出生。昨日から哺乳量の低下があり、本日38℃の発熱を認めた。顔色不良で大泉門は膨隆し、易刺激性があった。血液所見:赤血球412万、Hb 12.1g/dL、Ht 36%、白血球25,000(桿状核好中球15%、分葉核好中球65%、単球10%、リンパ球10%)、血小板15万。血液生化学所見:血糖98mg/dL、Na 136mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 100mEq/L。CRP 8.9mg/dL。脳脊髄液所見:細胞数4,200/mm3(基準0~2)(単核球22%、多形核球78%)、蛋白80mg/dL(基準15~45)、糖5mg/dL(基準50~75)。
原因菌として考えられるのはどれか。2つ選べ
結核菌
大腸菌
肺炎球菌
インフルエンザ桿菌
B群レンサ球菌〈GBS〉

解答: b,e

108D50の解説

新生児の大泉門は膨隆し、易刺激性があることから、髄膜炎を考えたい。脳脊髄液所見では、多形核球優位の細胞数増加があり、細菌性髄膜炎を疑う。
a 結核菌による髄膜炎であれば単球優位の細胞数増加をみる。
b・e 正しい。新生児期の髄膜炎の起炎菌として多いのは大腸菌とB群レンサ球菌〈GBS〉。
c・d 肺炎球菌とインフルエンザ桿菌は乳幼児期以降の髄膜炎に多い。

正答率:77%

テーマ:新生児髄膜炎の原因菌

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