108D26

52歳の男性。右季肋部痛を主訴に来院した。昨夜、夕食後に右季肋部痛が出現し今朝まで持続している。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧124/68mmHg。眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦で右季肋部に圧痛を認める。反跳痛を認めない。肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球456万、Hb 14.5g/dL、Ht 44%、白血球11,000(桿状核好中球8%、分葉核好中球60%、好酸球2%、リンパ球30%)、血小板21万。血液生化学所見:総ビリルビン2.0mg/dL、AST 158U/L、ALT 145U/L、ALP 580U/L(基準115~359)、γ-GTP 182U/L(基準8~50)、アミラーゼ125U/L(基準37~160)。CRP 3.4mg/dL。腹部超音波検査で異常を認めたため行ったERCPを別に示す。
治療として最も適切なのはどれか。
蛋白分解酵素阻害薬投与
経口胆石溶解薬投与
体外衝撃波結石破砕術
内視鏡的結石除去術
膵頭十二指腸切除術

解答: d

108D26の解説

中高年男性の「夕食後に右季肋部痛」であり、胆石症を疑う。ERCPにて総胆管内に複数の結石を認めており、総胆管結石の診断確定となる。
a 急性膵炎に有効。
b・c 経口胆石溶解薬や体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉は発作の急性期には使用されない。
d 正しい。内視鏡的乳頭切開術〈EST〉により結石を除去し、減圧を図る。
e 十二指腸乳頭部癌や膵頭部癌、下部胆管癌に有効。

正答率:90%

テーマ:胆道結石の治療

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