108D23

65歳の男性。胸部異常陰影を指摘され来院した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は30本/日を30年間。意識は清明。身長170cm、体重62kg。体温36.8℃。脈拍92/分、整。血圧130/84mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球517万、Hb 17.0g/dL、Ht 50%、白血球6,200、血小板22万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.6g/dL、総ビリルビン1.1mg/dL、AST 18U/L、ALT 6U/L、LD 410U/L(基準176~353)、クレアチニン1.0mg/dL、Na 145mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 108mEq/L。CRP 0.1mg/dL。呼吸機能検査所見:%VC 93%、FEV1% 73%。心電図に異常を認めない。初診時の胸部エックス線写真を別に示す。気管支内視鏡検査を行い左B3から肺生検で腺癌の診断を得た。
この患者の手術適応を決定する上で有用でないのはどれか。
PET/CT
頭部造影MRI
腫瘍マーカー
胸腹部造影CT
腹部超音波検査

解答: c

108D23の解説

「腺癌の診断を得た」とあり、診断はすでについている。実質的な一般問題。
a 全身転移の検索に有用。
b 脳転移の検索に有用。
c 誤り。腫瘍マーカーの値と手術適応とは関係ない。
d 胸腹部転移の検索に有用。
e 腹部転移(特に肝臓)の検索に有用。また、腹膜播種も評価可能。

正答率:91%

テーマ:肺腺癌の手術適応を決定する上で有用な検査

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