108G47

60歳の男性。本日夕方からの下口唇の腫脹と軽度の呼吸困難を主訴に来院した。咽頭痛や嚥下時痛はない。高血圧がありアンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬を服用中である。脈拍72/分。血圧130/80mmHg。呼吸数15/分。SpO2 97%(room air)。
まず行うべき検査はどれか。
頸部CT
パッチテスト
喉頭内視鏡検査
血清補体価測定
リンパ球刺激試験

解答: c

108G47の解説

アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬服用後に限局性の浮腫が出現しており、血管性浮腫〈Quincke浮腫〉が考えやすい。
a △。侵襲なく咽頭浮腫をみることができる。ただ、時間がかかる点と得られる像の鮮明さ(CTは白黒なのに対し、内視鏡では実物をカメラで見ることができる)の点でcに正答をゆずる。
b・e これらはⅣ型アレルギーの検査である。
c 正しい。実際に喉頭浮腫をカメラでみることができるため有用である。ただし、粘膜を刺激することで腫脹を増悪させる可能性があるため注意が必要。
d 遺伝性血管性浮腫の診断に有用。ただし、本症例では呼吸困難が出現しているため、cに正答をゆずる。

正答率:73%

テーマ:ACE阻害薬によるQuincke浮腫〈クインケ浮腫〉でまず行うべき検査

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