107I59

58歳の女性。褐色尿を主訴に来院した。画像診断で膵頭部癌による閉塞性黄疸と診断されたが、転移巣は描出されなかった。内視鏡的逆行性胆管ドレナージで減黄術を行い、膵頭十二指腸切除術を予定した。手術開腹時に、肝両葉の表面に小結節状の転移巣を5個と、腹膜に同様の結節を十数個認めた。
対応として適切なのはどれか。
非切除
肝部分切除術
膵腫瘍摘出術
肝膵同時切除術
膵頭十二指腸切除術

解答: a

107I59の解説

膵頭部癌による閉塞性黄疸の診断は既についている。膵頭十二指腸切除術を行うも、開腹時に、肝両葉の表面と腹膜に小結節状の転移巣がみられたという。術前検査では把握できなかった予想外の転移巣であり、現時点では手術適応がなくなることとなる。
a 正しい。非切除とし、再度治療方針を練り直す。化学療法を中心とした治療となる可能性が高い。
b~e 手術適応がなくなった今、手術を続行してはならない。

正答率:91%

テーマ:開腹後転移巣を認めた膵頭部癌への対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし