107G48

55歳の女性。口腔粘膜疹と全身の皮疹とを主訴に来院した。2か月前から口腔粘膜にびらんが出現した。1か月前から全身に径3cmまでの水疱が多発してきた。皮疹の生検組織の蛍光抗体直接法で表皮細胞間にIgGとC3の沈着を認める。口腔内粘膜疹の写真(A)と皮疹の生検組織のH-E染色標本(B)とを別に示す。
診断はどれか。
接触皮膚炎
尋常性天疱瘡
疱疹状皮膚炎
水疱性類天疱瘡
後天性表皮水疱症

解答: b

107G48の解説

画像Aでは本文にも記載のあるように、口腔粘膜のびらんがみられる。画像Bでは表皮内の水疱が指摘できる。尋常性天疱瘡の診断。
a 紅斑がメインであり、水疱はまれ。また、表皮細胞間の免疫グロブリン沈着もみない。
b 正しい。上記の通り。
c 真皮乳頭部にIgAの沈着をみる。
d 表皮真皮間に水疱をみる。画像Bは一見、表皮真皮間の亀裂に見えなくもないが本文中に「表皮細胞間に」と記載があることから否定できる。
e 表皮基底膜にIgGの沈着をみる。

正答率:80%

テーマ:尋常性天疱瘡の診断

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