107D41

17歳の男子。右陰嚢部の疼痛を主訴に来院した。痛みは本日早朝から出現し、3時間経過後も増強傾向である。意識は清明。身長175cm、体重76kg。体温36.5℃。脈拍92/分、整。血圧130/70mmHg。患側の精巣挙筋反射は消失している。血液所見:赤血球487万、Hb 14.2g/dL、Ht 36%、白血球6,200、血小板23万。血液生化学所見:尿素窒素12mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL。左右の陰嚢のパワードプラ超音波像を別に示す。
対応として適切なのはどれか。
経過観察
陰嚢部の冷却
抗菌薬の投与
試験穿刺
緊急手術

解答: e

107D41の解説

若年男子の片側陰嚢に疼痛が出現し、増強傾向だという。画像では右の精巣・精索に血流を指摘できず、精巣捻転症の診断となる。精巣挙筋反射とは、大腿内側を擦過した際に同側の精巣が拳上するという反射。精巣捻転症では消失することが知られている。
a このまま経過観察をしては、精巣機能が失われてしまう。
b 症状緩和にはなるかもしれないが、根本治療になっていない。
c 細菌感染症ではない。
d 精巣を穿刺することとなってしまい、禁忌。
e 正しい。緊急手術を行い、捻転を解除するとともに、精巣固定術を行う。

正答率:96%

テーマ:精巣捻転症への対応

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