107D37

生後25日の男児。皮膚の黄染を主訴に来院した。1日に7、8回母乳を与えている。血液所見:赤血球423万、Hb 12.3g/dL、Ht 46%、白血球7,600、血小板21万。血液生化学所見:総ビリルビン11.3mg/dL(基準0.3~5.3)、直接ビリルビン9.5mg/dL(基準0.2~1.3)、AST 98U/L、ALT 128U/L。患児の便の写真を別に示す。
この児への対応で適切なのはどれか。
母乳をやめさせる。
整腸剤を処方する。
1か月後の再診を指示する。
精査目的の入院を指示する。
便のウイルス抗原を検査する。

解答: d

107D37の解説

生後25日の男児にみられる皮膚の黄染と灰白色便(画像)。直接ビリルビン優位の上昇があり、胆汁うっ滞を考える。日齢的に鑑別すべきは胆道閉鎖症と新生児肝炎である。前者であればすみやかな(生後60日以内の)手術が必要となるが、後者であれば原則的に経過観察でよい。
a 母乳性黄疸では間接ビリルビンが優位となる。
b・e 腸炎のみで黄疸や灰白色便はみない。
c 胆道閉鎖症であった場合、1か月後の再診では手遅れである。
d 正しい。上記疾患の鑑別を行うべく、さらなる精査が必要。

正答率:80%

テーマ:胆道閉鎖を疑う新生児への対応

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