107A56

16歳の女子。1週前からの左聴力の低下を主訴に来院した。両側鼓膜に異常を認めない。あぶみ骨筋反射は正常。純音聴力検査の結果を別に示す。
次に行うべき検査はどれか。2つ選べ
音叉検査
遊戯聴力検査
頭位変換眼振検査
自記オージオメトリ
聴性脳幹反応〈ABR〉

解答: d,e

107A56の解説

若年女子の難聴。主訴は左聴力の低下にもかかわらず、純音聴力検査結果では右耳の聴力低下の方が著しい。また、高度感音難聴ではあぶみ骨筋反射が消失ないし減弱することが多いが、本症例では正常である。心因性(機能性)難聴ないしは詐聴が考えやすい。
a 自覚的検査であるため、心因性(機能性)難聴には無効。
b 幼児に対して用いる。
c めまいの鑑別に用いる。
d 正しい。連続音と断続音を聞かせ、断続音の聴取が連続音の聴取より不良である場合、Jerger分類Ⅴ型とする。心因性(機能性)難聴を考えさせる所見である。
e 正しい。他覚的検査であり、難聴の有無を判別できる。  

正答率:83%

テーマ:詐聴を疑う患者に行うべき検査

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