107D55

32歳の男性。関節痛を主訴に来院した。本日未明から突然、右の第1趾に強い疼痛を感じた。数時間様子をみたが、疼痛が増悪したため受診した。半年前、同部位に同様の疼痛があったが、3日で自然に軽快したためそのままにしていた。意識は清明。身長160cm、体重70kg。体温37.0℃。脈拍76/分、整。血圧134/80mmHg。呼吸数12/分。血液所見:赤血球580万、Hb 16.0g/dL、Ht 50%、白血球12,800、血小板38万。血液生化学所見:アルブミン3.8g/dL、尿素窒素28mg/dL、クレアチニン1.2mg/dL、尿酸8.2mg/dL。CRP 5.6mg/dL。足の写真を別に示す。
現時点の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ
コルヒチン
アザチオプリン
アロプリノール
インフリキシマブ
非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉

解答: a,e

107D55の解説

尿酸8.2mg/dlと高値を示しており、写真では右足の親指の付け根(医学的に厳密に言えば、右第1趾中足趾節関節)に発赤・腫脹がある。痛風の診断となる。
a 正しい。コルヒチンは好中球遊走を阻止するため、発作の前兆期に有効とされる。が、本症例のように発作の極期に用いてもよい。
b アザチオプリンは免疫抑制薬である。
c アロプリノールは尿酸合成低下薬であり、発作極期に症状を抑制する作用はない。
d インフリキシマブは抗TNF-α抗体である。
e 正しい。発作極期には非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉による消炎鎮痛が有効。

正答率:84%

テーマ:痛風発作の治療薬

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