106I78

48歳の男性。不眠を主訴に来院した。6か月前に自ら望んで転職し、当初は順調であったが、2か月前からは気分の落ち込みと作業能力の低下とを自覚していた。最近の1か月は転職したことを後悔して食事も摂れなくなり、不眠が次第に悪化してきたという。本日会社を早退し、自宅で遺書を用意していたところを妻に発見され受診した。
現時点の対応として適切なのはどれか。2つ選べ
できるだけ早く休息をとらせる。
現在の職場を辞めるように勧める。
自殺を計画したことをとがめる。
自殺について触れないようにする。
治療が必要な病気であることを説明する。

解答: a,e

106I78の解説

転職をきっかけに発症した気分の落ち込み、食思不振、不眠でありうつ病を疑う。遺書を執筆していることから希死念慮も認めているため危険な状態である。
a 正しい。うつ病治療では休息が必要である。
b うつ病罹患中では辞職などの重大な決断はしないことが原則である。
c 自殺企図には共感的態度で臨むべきである。
d 希死念慮には積極的に訪ね、自殺しないように約束することが必要である。
e 正しい。うつ病で抗うつ薬などの投薬で回復が望める病気である。怠けでないことを説明する必要がある。

正答率:96%

テーマ:自殺企図のあるうつ病への対応

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