106G49

58歳の男性。会社員。人間ドックで受けたある疾患に対する検査の結果が陽性だったため、その疾患にかかっている可能性を知りたいと会社の医務室に来た。その疾患に関連する異常を疑わせる自覚症状はない。現病歴と既往歴とに特記すべきことはない。人間ドックで実施した他の検査結果はすべて正常範囲内にあった。文献で、この検査が陽性であることの感度は20%、特異度は95%であること、人間ドックを受診する58歳男性がその疾患を潜在的に有する確率は0.1%であることが分かった。
この男性がその疾患を有する確率はどれか。
0.02%
0.4%
5.0%
20.0%
25.0%

解答: b

106G49の解説

人間ドックにて、ある疾患に対する検査が陽性であったため心配になっている58歳の男性である。文献で、この検査が陽性であることの感度は20%、特異度は95%であること、人間ドックを受診する58歳男性がその疾患を潜在的に有する確率は0.1%であることが分かった。これらを基に計算を進めると、総数を100とした場合、疾患ありでかつ検査陽性者は0.02、検査陽性者総数は5.02となるため、検査陽性率は0.02/5.02≒0.004=0.4%となる。潜在確率が0.1%から0.4%へと変化しただけでは人間ドック受診の意味が見出せなくなるため、問診などにて検査前確率を上げるべきだ、という意図の籠った教育的良問である。
a・c~e 計算方法が異なっている。疾患の有無、検査陽性・陰性にて表を作成し正確に計算していく。
b 正しい。上記の通り。

正答率:71%

テーマ:検査後確率の算出(計算問題)

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