106E48

45歳の男性。事務職。職場の健康診断で検査結果の異常値を指摘され、産業医が面談を行うこととなった。自覚症状、現病歴および既往歴に特記すべきことはない。自家用車で通勤し、運動習慣はない。喫煙歴はない。飲酒は毎日ビール500mLと日本酒1.5合とを10年間。身長170cm、体重75kg、腹囲92cm。血圧120/78mmHg。血液生化学所見:空腹時血糖95mg/dL、HbA1c 5.1%(基準4.6〜6.2)、トリグリセリド180mg/dL、HDLコレステロール38mg/dL、LDLコレステロール135mg/dL(基準65~139)、AST 38U/L、ALT 48U/L、γ-GTP 136U/L(基準8~50)。同時に実施した食事調査では摂取エネルギー量2,100kcal/日、食塩摂取量9g/日であった。
産業医がまず勧める内容として適切なのはどれか。
減塩
飲酒の制限
週末に1時間のウォーキング
二次検査として腹部単純CT
二次検査として経口ブドウ糖負荷試験

解答: b

106E48の解説

健康診断結果で生活指導を考える問題。血圧、コレステロール値、血糖値は問題ないが、肝胆道系酵素が軽度上昇している。アルコール摂取量も多い。
a 血圧は問題なく、9g/日なので問題なし。
b 正しい。ビール500m/日が適切な飲酒の限度のため、本症例では多すぎる。肝胆道系酵素も高く、指導が必要だろう。
c 運動はして悪くはないが、今は飲酒制限を優先させるべきである。
d 高血圧が認められた際、原発性アルドステロン症の精査のために行われる時がある。
e 血糖値に問題がなく、行う必要はない。

正答率:68%

テーマ:脂質異常症の中年男性に対して産業医がまず勧める内容

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