106D53

72歳の男性。手のふるえと動きにくさとを主訴に来院した。1年前から左手がふるえるようになった。2か月前から歩行が不安定になり、歩幅が狭くなったという。顔面筋の動きに乏しい。安静状態で左手が規則的にふるえる。四肢に強い筋強剛があり、特に左側で顕著である。筋力に異常を認めない。感覚障害を認めない。腱反射に異常はなく、病的反射を認めない。
治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ
バルプロ酸
スルピリド
エンタカポン
ハロペリドール
レボドパ〈L-dopa〉

解答: c,e

106D53の解説

安静時振戦、筋固縮、歩行障害がありParkinson病を疑う。
a バルプロ酸はてんかんや双極性障害で用いられるため不適。
b・d スルピリドとハロペリドールはドパミン遮断作用を持つため逆に病態が悪化する。
c 正しい。エンタカポンはCOMT阻害薬でカテコラミン分解酵素を阻害し、ドパミンを増やす作用を持つ。
e 正しい。レボドパは血液脳関門を通ることが可能なドパミン前駆体である。

正答率:86%

テーマ:Parkinson病の治療薬

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