106D45

36歳の初妊婦。妊娠35週。妊婦健康診査のために来院した。これまでの妊娠経過には異常を認めていなかった。血圧144/92mmHg。尿所見:蛋白2+、糖(-)。血液所見:赤血球380万、Hb 13.5g/dL、Ht 40%、白血球9,000、血小板20万、PT 88%(基準80~120)。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.2g/dL、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、尿酸7.5mg/dL、AST 28U/L、ALT 26U/L、LD 350U/L(基準176~353)、Na 135mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 101mEq/L、Ca 7.8mg/dL。腹部超音波検査で胎児推定体重1,500gである。
母児管理を行う上で最も注意すべきなのはどれか。
血圧
尿蛋白
血小板数
肝機能検査値
胎児推定体重

解答: e

106D45の解説

妊娠35週である36歳初妊婦である。母児管理のために各項目について考察する設問である。
a 血圧144/92mmHgと高血圧をみとめており注意して管理すべきであるが、「最も」という点では正解は譲る。
b 尿蛋白は2+であるが、総蛋白や腎機能は正常範囲であり努めて注意すべき項目ではない。
c 血小板数は正常範囲内であり経過観察でよい。
d 肝機能検査値は正常範囲内であり経過観察でよい。
e 正しい。胎児推定体重1,500gであり妊娠週数に対して明らかな発育不全を認めるため、今後特に注意すべきである。

正答率:56%

テーマ:妊娠高血圧腎症妊婦の母児管理で注意すべきもの

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