106D33

21歳の女性。運動時に気が遠くなる感じがあることを主訴に来院した。3か月前から同様の症状に気付いていた。脈拍68/分、整。血圧112/68mmHg。心尖部にIV音を、胸骨左縁第4肋間を中心に収縮期雑音を聴取する。心エコー図(A、B)を別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。
利尿薬
硝酸薬
β遮断薬
ジギタリス
アスピリン

解答: c

106D33の解説

若年女性の運動時の前失神症状。Aでは非対称性心室中隔肥厚と流出路狭窄を、Bでは僧帽弁の収縮期前方運動〈SAM〉が指摘できる。肥大型心筋症〈HCM〉が考えやすい。
a 循環血液量が減少し、前負荷が減ってしまう。これにより流出路狭窄が悪化する。
b 前負荷・後負荷ともに減少し、流出路狭窄が悪化する。
c 正しい。心収縮力を低下させることで、流出路狭窄が改善する。
d 心収縮力を増強させ、流出路狭窄が悪化する。
e 抗血小板薬であり、HCMの病態改善には貢献しない。

正答率:80%

テーマ:肥大型心筋症〈HCM〉の治療薬

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