106D25

58歳の女性。下肢のむくみを主訴に来院した。15年前に糖尿病を指摘され、10年前から自宅近くの医療機関でインスリン治療を受けている。10か月前から下肢のむくみを自覚し、次第に増悪してきたため紹介されて受診した。身長155cm、体重60kg。血圧160/86mmHg。両下肢に中等度の浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、ケトン体(-)。血液生化学所見:血糖127mg/dL、HbA1c 7.0%(基準4.6~6.2)、総蛋白5.7g/dL、アルブミン3.0g/dL、尿素窒素45mg/dL、クレアチニン3.5mg/dL。
食事療法として適切なのはどれか。
(編注:ガイドライン改訂により解答が無くなったため改変した)
総エネルギー
(kcal/日)
蛋白質
(g/日)
食塩
(g/日)
a 1,300 40 5
b 1,300 40 9
c 1,300 70 9
d 1,600 40 5
e 1,600 70 9

解答: a

106D25の解説

尿蛋白3+、アルブミン3.0g/dLでありネフローゼ症候群である。糖尿病の既往があり、糖尿病性腎症が疑われる。
・標準体重は22×1.55×1.55=52.9kg。糖尿病性腎症ではカロリー制限が必要なため、これに25kcalを乗ずると52.9×25=1,322kcalとなる。
・蛋白質は腎症が存在する場合、0.6〜0.8g/kg/日とするため、31.7〜42.3g/日となる。
・高血圧があるため、食塩は6g/日以下とする。
a〜e 上記より、aが正しい。

正答率:62%

テーマ:糖尿病・高血圧症患者への食事療法

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