106B45

16歳の女子。腹部膨満と無月経とを主訴に、母親に伴われて来院した。最終月経は記憶があいまいではっきりしない。母親は1か月前から腹部膨満に気付いていたという。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。初経13歳。月経周期30日型、整。月経は5日間で、経血量は中等量である。未婚。身長158cm、体重64kg。脈拍80/分、整。血圧114/62mmHg。子宮底長24cm、腹囲86cm。前脛骨部に浮腫を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。腹部超音波検査で子宮内に胎児を認め、胎児推定体重750g、羊水指数〈AFI〉10.4cmである。胎児心拍は130/分である。妊娠25週相当と診断した。
現時点での本人と母親への説明として適切なのはどれか。
「両親学級は受講できません」
「出産後に児童相談所に連絡しましょう」
「母子健康手帳を交付してもらってください」
「パートナーには知らせる必要はありません」
「ご両親の許可があれば人工妊娠中絶を行うことができます」

解答: c

106B45の解説

腹部膨満と無月経とがある16歳の女子である。腹部超音波検査で子宮内に胎児を認め、胎児推定体重750g、羊水指数〈AFI〉10.4cm、胎児心拍は130/分であり、妊娠25週相当と診断された。
a 母子保健法に基づき、未婚者やシングルマザーでも、両親学級は受講できる。
b 児童相談所への連絡は出生前でも可能である。が、養育困難といった特殊事情が無い限り一般的に児童相談所に連絡することはない。
c 正しい。正常妊娠であり、母子保健法に基づき、市町村窓口にて母子健康手帳を交付してもらう。
d 未婚であっても胎児の権利は両親にあるため、パートナーに妊娠は知らせるべきである。
e 母体保護法により、妊娠22週を過ぎているため人工妊娠中絶は施行できない。

正答率:96%

テーマ:16歳の妊婦と母親への説明

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