106A9

ステロイド抵抗性の重症潰瘍性大腸炎への対応で適切なのはどれか。
アメーバ赤痢の治療を追加する。
注腸二重造影で全大腸を観察する。
モルヒネの投与で腸管の安静を図る。
サイトメガロウイルスの検索を行う。
非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉を投与する。

解答: d

106A9の解説

a アメーバ赤痢の合併は否定できないが、診断前の治療は不適切である。
b 穿孔の可能性もあり、バリウムを用いた注腸二重造影は病態を増悪させるため不適切である。
c モルヒネ投与により疼痛は緩和されるが、消化管蠕動が抑制されるため中毒性巨大結腸症のリスクが上昇する。治療としては不適切である。
d 正しい。ステロイド投与により免疫抑制状態となり腸管リンパ節や神経節に潜伏していたサイトメガロウイルス〈CMV〉が活性化する。この場合はステロイド増量により更に腸炎が悪化する恐れがあるためまず検索を行う。
e NSAIDs投与により消化管粘膜を障害し潰瘍性大腸炎を増悪させる恐れがある。

正答率:85%

テーマ:ステロイド抵抗性の重症潰瘍性大腸炎〈UC〉への対応

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