106I68

23歳の男性。吐血を主訴に来院した。昨夜、会社の歓迎会で日本酒を5合以上飲んだが、正確な飲酒量は記憶していない。本日、起床直後から胃液を嘔吐し、数回目の嘔吐内容が新鮮血であったため驚いて受診した。身体診察所見に異常を認めない。来院後にも少量の新鮮血を嘔吐したため、緊急上部消化管内視鏡検査を行った。食道の内視鏡写真を別に示す。
治療として適切なのはどれか。
クリッピング
硬化療法
粘膜切除術
ステント留置
Hassab手術

解答: a

106I68の解説

若年男性が複数回嘔吐した後に潜血混じりの内容物を嘔吐したという。Mallory-Weiss症候群を疑う。身体診察所見に異常を認めず、ショックバイタルに陥っていないため、Boerhaave症候群〈特発性食道破裂〉の可能性は低い。内視鏡写真では、食道に裂創を認め、出血を呈している。
a 正しい。出血が続いているためクリッピングを行う。
b 硬化療法は食道静脈瘤に行う治療法である。
c 粘膜切除術は早期癌に対する内視鏡的治療法である。
d 末期食道癌患者で、食道狭窄を認める場合に検討する姑息術である。
e 食道胃静脈瘤に対して行う治療法である。

正答率:87%

テーマ:Mallory-Weiss症候群の治療

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