106G39

25歳の男性。交通事故で頭部を強く打ち、10分間ほど意識がなかった。頭痛が続くため、30分後に友人に伴われて独歩で来院した。意識は清明。数字の順唱は4桁しかできない。頭部CTにて側頭骨に線状骨折を認め、少量の硬膜外血腫を認める。
現時点の対応として適切なのはどれか。
そのまま帰宅させる。
直ちに脳波検査を行う。
直ちに脳血管造影を行う。
2~4時間後に頭部CTを撮影する。
翌日、線状骨折に対して手術を行う。

解答: d

106G39の解説

頭部外傷後、一過性の意識消失があるがその後、意識は明瞭になっている(lucid interval)。頭部CTでは少量の硬膜外出血が認められている。たいしたことないと考え、このまま帰宅させてはいけない。出血が増え、脳組織を圧迫して再度意識障害をきたす可能性がある。
a 急性硬膜外出血が増大する可能性があり、禁忌となる。
b・c 現在は意識清明であり、脳波・脳血管を評価する必要性は低い。
d 正しい。出血の増大がないか評価する。
e 翌日では遅すぎる。

正答率:83%

テーマ:外傷性硬膜外血腫をきたした患者への対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし